万事徹底

何のための経済か ―コロナ禍の今だから考える

経済の大義名分

新型コロナウイルス(COVID-19)が
猛威を振るっております。

緊急事態宣言発令で
一度は落ち着き、
収束に向かうと思っておりましたが、
第二波が大都市ではない岡山にも
及んでいます。

 

感染症で亡くなられた方々に
おかれましては、
衷心よりお悔やみを申し上げます。

また、罹患して闘病されている方々、
経済的な打撃を受けている
企業及び個人の皆さま、
そして第一線で戦っていただいている
医療従事者の方々には
心からのエールを送らせて頂きます。

COVID-19と経済至上主義

2019年11月22日に
原因不明のウイルス性肺炎が
見つかって以来、
世界はあっという間に
変わってしまいました。

一説ではコウモリ由来のウイルスが
ある動物を中間宿主として広まった
と言われています。

これはあくまで私見ですが、
森林伐採等の環境破壊により、
本来は自然の奥深くを住処としていた
動物たちと人間の生活圏との距離が
縮まったこと大きな原因だと思います。

また、
一度は収束したかにみえたウイルスが、
あっという間に全世界に拡大したのは、

「経済を止めることはできない」

という経済至上主義
グローバル化
要因に挙げられるでしょう。

原因と結果

私は何事にも原因と結果があり、
因果応報というものを信じています。

もしも宇宙の意志があるとすれば、
または神様がいるとすれば、
これは

現代の経済至上主義への警鐘

なのかもしれません。

物理学では

「全宇宙のエネルギー総量は一定である」

という
エネルギー保存の法則があります。

人類社会が
急速に経済発展を進めてきた分、
その反動が起こったのかもしれません。

何のために

我々は今一度、

「誰のため、何のための経済か」

ということを考える段階に
来ているのかもしれませんね。

もちろん、進歩・発展は必要です。

しかし、それは
盲目的に為されるのではなく、

「何のために」

という大義名分
必要だと思います。

同時に、
「足るを知る」ことも
知らなければなりません。

周りを顧みない
貪欲さによる発展ではなく、
周囲との調和を保ちながら
進歩・発展していくことが
大切ですね。

本来の資本主義

では我々はどうすべきか。

それは私にも
明確なビジョンはありません。

しかし、
ドイツの社会学者
マックス・ウェーバーは、

そもそも
資本主義を発展させたのは
禁欲的なキリスト教
プロテスタントである

としています。

彼らは、快楽主義を排して
ひたむきに働き、
稼いだお金をすべて投資に回すことで
世の中を発展させてきた
と言われています。

いわば自分だけがよければいい
という利己主義ではなく、
世のため人のために働くことが、
本来の資本主義なのです。

日本にも
近江商人「三方よし」
という精神がありますね。

 

くろがね産業の大義名分

我々は今一度、
「何のための経済か」ということを
考える時期に来ているのかも
しれません。

もちろん私も
まだまだ私利私欲に塗れているので
偉そうなことは言えません。

当然当社も
経済的な影響を受けていますし、
会社経営者である以上、
利益を出して
社員とその家族を
幸せにする義務があります。

でも一人一人が
「何のため」という大義名分を
考える機会が増えれば、
世の中はもっともっと
素敵なものになると思うのです。

新型コロナウイルスの
拡大している今だからこそ、

利己心を少し抑えて
利他心でもって考え、
行動していくことが、
そういったキッカケに
なるかもしれない

と思っています。

 

色々と無責任なことを
書いたかもしれません。

気分を害された方がおられましたら
お詫び申し上げます。

それでも、
廃棄物の適正処理やリサイクルという
静脈産業に携わる私たちが
忘れてはいけない
大義名分というものがあると思い
書きました。

レジ袋有料化のポイントとエシカル消費の課題

岡山から
循環型社会の発展を目指すブログ

「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」に
ご訪問頂きまして
ありがとうございます。

今回のテーマは、
レジ袋有料化と
エシカル消費の課題

です。

2020年7月1日実施される
買い物袋の有料化。

環境問題を実感する契機
となる取り組みと、
エシカル消費と経営の関わり方
について紹介します。

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ゴムチップが守りたい3つのものとは?

現在、ドーハで
世界陸上選手権が開催されています。

様々な種目で、
世界のトップ選手達が鎬を削る様子は、
テレビ観戦していても
気迫が伝わって来て感動しますね。

 

そのような中で、
その感動を正に土台から支えているのが
「地面」です。

 

世界陸上選手権のテレビ画面からも
鮮やかな競技路面が見て取れます。

前回、
陸上競技場とゴムチップ舗装の関係
について少し触れました。

 

選手達が
持っている力を
全て出し切って欲しい。
安全に競技に集中して欲しい。

 

こういった「約束事」を抱えて、
全天候型の舗装路面は
競技を支えています。

 

今回は、
ゴムチップの約束事
ご紹介させて下さい。

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地面から考えるオリンピック 人工芝とゴムチップの課題

岡山から循環型社会の発展を目指す。

「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」に
ご訪問頂きまして
ありがとうございます。

 

今回のテーマは、

オリンピックと人工芝
地面から見るオリンピック

です。

 

東京オリンピック開幕を間近に控え、
ますます熱気が高まってきました。

 

観客からの「熱気」
選手の力となりますが、

気候的な熱気には
懸念の声が多いのも事実です。

そこで、
「オリンピック」と「熱気」を
地面から考えてみます。

 

オリンピックと地面の関係

 

オリンピックでスポーツ競技が行われる
競技場の地面の多くには、
タータンや芝が用いられています。

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「幸せ」とは「貢献感」を得ること

前回の記事からは少し時間を遡って、昨年の話になります。

昨年最後のリーダーシップ勉強会のテーマは、「貢献感について」でした。

部下にどのように仕事を通じての幸せを感じてもらうか、
というのがリーダーとしての大きな課題です。

人は何のために働くのでしょう。
それは、「幸せになるため」に他なりません。
人は誰しも幸せになる権利があるし、それを追求しているものです。
では、何によって幸せを感じるのでしょうか。
私は、「他者に貢献していると感じられたとき」だと思います。

心理学者のアルフレッド・アドラーは

「公共に役立っているという感覚を得ることができ、
そう感じられる時にだけ劣等感を緩和できる」
「私に価値があると思えるのは、私の行動が共同体にとって有益である時だけである」

と述べています。
それを私なりに解釈すると、
「仕事・業務を通じての貢献感」、と「社会共同体としての貢献感」であると考えます。

ならば、リーダーとしては、部下にこの2つの貢献感を与えることが大切になります。

【仕事・業務を通じての貢献感】

従事する業務の大義名分を伝える。
どれだけ立派で重要な仕事をしているのかを理解してもらう。

【社会共同体としての貢献感】

感謝の気持ちを伝える。
「ありがとう」は「(ここにいてくれて)ありがとう」の意味。存在価値を認めること。

この2つを、事あるごとに伝えていくことが、よい社風を醸成していくポイントですね。

私自身、まだまだ出来ていませんので、しっかりやっていこうと思います。

勉強会は私が進行役になることが多いですが、
テーマを掘り下げて行くと自分自身にとって様々な気づきがあります。
また、参加者から出てくる意見についても考えさせられることが多くあります。
実は勉強会で一番教えられているのは私なのです。

リーダーシップ勉強会は社内の誰でも受けることが出来る自由参加型の勉強会です。
今年もより多くの社員さんが参加してくれて、様々な意見を掘り下げていきたいと思います。

くろがねフィロソフィ勉強会

みなさんは、どんな上司、同僚、部下と仕事がしたいですか?

 

 

このたび、約2年前から準備していた
自社の考え方をまとめた「くろがねフィロソフィ」の編纂が終わりました!

あとは製本して手帳にするだけです。

「くろがねフィロソフィ」は、フィロソフィ策定委員会をつくって、全従業員から集めた
【人としてどうあるべきか】という考え方を50項目にまとめたものですが、
つくっただけでは浸透していかないので、今後はこの手帳のもとに全員で勉強していきます。

 

ということで、先日は記念すべき「くろがねフィロソフィ勉強会」の第1回を開催しました。

その冒頭に、最初の質問をしました。

明るい人、人情味がある人、話しやすい人、即行動する人、
ウソ・言い訳をしない人、思ったことをしっかり言える人、
ホウレンソウを欠かさない人・・・

みんな思い思いの「理想のパートナー」を述べてくれました。

 

そして、次にこのような質問をしました。

 

 

あなた自身を客観的に見て、一緒に仕事をしたい人のような立ち居振る舞いをしていますか?

 

私たちは、相手に多くを求める割に、自分はちゃんとできていないことが多くあります。

相手は自分を映し出す鏡です。
相手に求めるものは、自分も身に付けるようにしなければなりません。
逆説的に言えば、「理想のパートナー」とは、今のパートナーに無いものを投影していて、
「今のパートナーの姿=自分」なのかもしれません。
相手に求めるものは、自分ができていないことかもしれません。

言い訳をしない人を求めながら、
自分で言い訳を積み重ねていることはないでしょうか。

「ホウレンソウしろよ!」と思っておきながら、
自分は上司だからといって部下に対してホウレンソウを疎かにしていないでしょうか。

分かり合える関係を求めながら、自分では言いたいことを言わずに、
事なかれ主義に終始していないでしょうか。

 

まずは自分自身の至らなさを謙虚に受け止め、そこから努力するという姿勢から、
このフィロソフィの勉強は始まります。

プライドや見栄などの分厚い皮を一枚一枚剥がしていくと、
実は自分はとても小さく情けないものだった、と認めることから始まります。

 

立派な人格は、ビジネスだけではなく、家庭や友人関係でも必要なものです。
人格を高めていけば、自然と周囲に人が集まり、協力してくれます。

人は一人では大きな事は成し遂げられません。
周囲の助けがあってはじめて大志を貫き、幸せを掴めるのだと思います。
一緒に仕事がしたいと思ってくれる人が多くいるほど、
そのスピードは増し、大きさは増えていきます。

 

私たちくろがね産業がフィロソフィをつくり、学んでいく理由は、
共に仕事がしたいと思えるような立派な人格を形成し、
かけがえのない仲間、家族のような関係を築き、
仕事だけでなく人生をより豊かなものにしていくためです。

ギブアンドテイクは「ギブ」から始まります。まずは自分から。

そのために、フィロソフィを学んで実践し、血肉化していく必要があるのです。

私たちはこれから、この「くろがねフィロソフィ」とともに、
全従業員の物心両面の幸福を追求していきます。

 

また製本が完成したらお知らせしたいと思います。

脚下照顧

井山宝福寺

先日、ご縁あって総社市の井山宝福寺へ座禅を組みに行きました。

宝福寺は臨済宗東福寺派の歴史ある寺院で、室町時代には雪舟が修行したことで有名です。

厳かな雰囲気の禅堂で、人生初の座禅。

初心者は、まずは呼吸に集中することを勧められます。

座禅の姿勢に入り、20分間、半眼でひたすら呼吸に集中します。深く・・・細く・・・を何度も繰り返します。

普段、20分という時間はあっという間ですが、心を静めて呼吸を数えていると、とても長く感じます。

足が痛いな、今呼吸何回してるかな、などと余計な考えが頭に浮かんでしまいます。

 

住職が教えてくれた「無心」と「脚下照顧」が心に残ってます。

 

「『無心』とは、心を無くすことではなく、今この瞬間に集中することです。心を無くしたら人ではない。」

「『脚下照顧』とは、普段履物を揃えなさいという意味に使われますが、自分の足元を顧みる、心を落ち着けて我が身を振り返るということ。」

 

脚下照顧、反省のある毎日を送る、ということにも通じます。

人を指さすと、中指、薬指、小指の3本の指は自分に向いています。

相手がどうこういう前に、自分自身を反省しなければなりませんね。

普段なかなか時間がとれないと思っていましたが、20分という短い間でも心を落ち着かせて脚下照顧することはできそうです。

今回は写経もさせていただき、貴重な体験と多くの学び、気付きをいただきました。

 

台湾(後編)

台湾出張のメインである打合せを済ませ、台北に戻ってきたのが金曜の夕方。

今回は岡山の若手経営者で懇意にさせていただいている数名が台湾に行くというので、仕事を絡めて私も現地合流で参加させていただき、せっかくの機会なので観光をして帰ることにしました。

まずは夜市へ。

美味しそうな食べ物が並ぶ中、時々臭豆腐の香りに悩まされます。美味しいとの話ですが、今回はチャレンジする機会がありませんでした。

翌朝はホテル周辺をジョギング。

まるで銀座三越のような佇まいで、思わずカメラで撮影。何の建物かは分かりません。

そのあと、数人でお粥を食べに行きました。

台湾の朝食といえばお粥。さっぱりしていてとても美味しかったです!しかも安い!!

その後は九份へ。夕方に行けばライトアップされてきれいということですが、なかなか時間が合わず昼に行きました。あいにくの小雨模様でしたが、徐々に晴れてきました。

雑貨好きにはたまらないでしょうね。カワイイ小物から革製品、アクセサリーなどたくさんありました。社員旅行で台湾に来ればウチの女子社員は喜ぶでしょう。なによりわが社の「いろつぶ」を使ってDIYでかわいいものを作ることに四苦八苦している社員にはよいヒントになるかもと思いました。

夜はホテルの近くにあるバーで皆で語ったりで楽しいひとときを過ごすことができました。

深夜に念願の魯肉飯をみつけ、悩んだ末にいただきました(笑)。確実に身になりますが・・・おいしかった!

そして、翌日曜は仲間と分かれ、一足先に岡山へ戻りました。台北の桃園国際空港から岡山空港まで、帰りは2時間です。

遠いようで近い台湾、今回の商談が実ってまた来られる日が楽しみです。

努力の方向

くろがね産業は3月から下半期に入りました。

くろがね産業では3ヵ月毎に全社員で集まって業績の報告、確認を行う「四半期業績報告会」を開催しています。

狭い事務所にギュウギュウに押し詰められた状態になりますが、皆真剣に発表し、共有し、議論します。

年次の数値計画、行動計画も全員で作成しているので、当然進捗の確認もしなければなりません。自分の日々の努力が会社の経営にどう結びついているのかが分からなければ、全員参加の経営とは言えません。

では、そもそも「経営」とは何なのか。

皆の努力がどう反映されているのかということを知るには、定量化が一番分かりやすいです。そういう意味では数字は正直です。

しかし、数字は数字でしかありません。その数字の背後に何があるのかを考えることが大切であり、「だから何が言えるのか」を明確にしていくことが「経営」です。

「目標数値に達していないけど、残業もたくさんしたし、一生懸命ヘトヘトになるまで働いたから、頑張ったでしょう!!」

ではダメなのです。確かに頑張ったかもしれませんが、それで結果が出ていなければそもそも努力の方向が違うのです。

そう、努力には方向があるのです。

だから、「正しい努力」をするためにも、都度振り返りながら「この努力の方向で大丈夫か?」ということを確認する必要があります。

皆の努力を見ているからこそ、頑張った部分を評価してあげたい氣持ちになりますが、やはり努力と結果が揃ってはじめて評価しなければなりません。そうでなければ、「間違った方向でもいいんだよ」という無言のメッセージを発していることになります。それは小善です。

大善を成すには厳しい目が必要ですし、勇氣も必要です。しかし、その根底には愛情を備えていることが大前提です。

厳しいことを言うのも結構しんどいものなんです。

万事徹底

くろがね産業の仕事初めは1月9日からでした。

・・・長い休みでした。

例年は5日からスタートするのですが、今年はまたすぐに3連休となるので休みにしましたが、気がつけば11連休。

普段がんばってくれている社員さんたちに、たまにはゆっくり休んで欲しいということもありましたが、ちょくちょく出てきては仕事をしてくれる人もいて、本当にありがたいことです。

仕事が好きでいてくれる社員さんたちに感謝する年末年始でした。

 

さて、くろがね産業は仕事初めは岡山縣護国神社で新年の祈祷をしてもらいます。商売繁盛、皆が健康で仕事が出来ること、目標を達成し充実感を得られること。そういうことを心に抱きながら祈祷していただきました。

くろがね産業 護国神社

ここに写真は載せませんが、社員一人一人が絵馬に今年の目標を書いて奉納しています。新年に改めて書いてみることで決意を新たにし、皆で個人の目標を共有することで助け合うことができます。

ちなみに私の抱負は「万事徹底」。

当たり前のことが徹底できることが差別化だと思っていますので、経営トップの私自身が徹底していくことを誓いました。

皆さま、くろがね産業を今年もよろしくお願い申し上げます。